
半導体やエレクトロニクス製品の製造工程では、乾燥状態の厳密な管理が必要です。
こうした製品の製造プロセスや作業における過剰な湿気や水分は、回路を腐食し、マイクロチップの回路面に結露が発生させます。また、フォトレジストの粘着性が適正でなくなるため、半導体組立工程において動作不良が生じます。
ムンタースのデシカント除湿機「ハニカム」は、ドライルームやクリーンルームに適した作業環境をつくり出します。
湿度コントロールによって防止できることは
- 回路の腐食
- マイクロチップの回路面に付着する結露
- 装置の劣化
- 不適正なフォトレジストの粘着性
そのため、以下の分野で湿度コントロールは必須です:
組立分野
半導体および集積回路の製造において、過度な湿気はボンディング工程に悪影響を与え、欠陥を増加させます。フォトレジストと呼ばれる感光性高分子化合物は、エッジング過程の回路線を隠すために使用されます。フォトレジストは吸湿性が高く、湿気をよく吸収します。そのため、微小な回路線が切断または適切に接続されず、回路の欠陥が生じます。
ウエハー製造分野
ウエハー製造過程においてスピンナーがウエハー表面にデベロッパーを噴霧すると、ウエハー上にある溶媒が急速に蒸発し、ウエハー表面が低温になります。そのため、空気中の水蒸気がウエハーの表面で凝縮します。ウエハー上の余分な水分は、デベロッパーの特性を変化させてしまいます。また、フォトレジストが水分を吸収すると、高分子化合物が膨張する原因になります。相対湿度を制御することにより周囲空気の露点をウエハーの表面温度よりも低くすることで、製品の欠陥や損傷を防止することができます。
フォトリソグラフィルーム
フォトリソグラフィ室内に過剰な湿気があると、シリカが水分を吸収してしまうため、フォトレジストの適性な粘着性が失われます。その結果、亀裂や表面欠陥が生じます。
より高速な真空ポンプダウン
湿度が非常に高い場合クライオポンプなどの真空装置は、水蒸気の処理負荷がかかりすぎるため、動作が減速します。相対湿度 を下げることによってバッチ処理速度が向上し、生産性を高めることができます。
EPI装置の保護
水蒸気または湿気がエピタキシャル装置の冷却された表面に凝縮すると、部品類が腐食してしまうため、動作不良や製造工程のスローダウンを引き起こします。 当社のデシカント式除湿機は周囲条件に左右されることなく相対湿度を1%、またはさらに低い一定水準に維持することが可能なため、半導体製造分野で要求される最も厳しい湿度条件の効率的維持を実現します。
